『服を買うなら、捨てなさい』は、ベストセラーになっており、本屋さんにも平積みされていたので、存在は知っていました。
ただ刊行されてから今まで、中身まで読もうとしなかったのは、タイトルと装丁デザインから、「~すべきではない」的なかたい内容かな?
と想像していたからです。
しかし、中身を読んでみると、それらとは180度違う印象!
ズバッと辛口なのに包容力のある語り口で、一気に読んでしまえる軽さのある文章でした。
”本音で辛口なことも言うけれど、人間味があってあたたかい、会社のオシャレな先輩”にご飯に連れて行ってもらいアドバイスをもらっているような気分になれる1冊です。
30歳になるちょっと前からオシャレ迷子になり、ようやく出口が見えてきた私ですが、
思っていたとおりでいいんだ!と再確認できたことや、
そういうことか!と目からウロコなことが次々出てきて、とても面白かったです。
年齢を重ねて、何を着ていいか分からなくなったタイミングで読むと、気づきがたくさんある本だと思います。
この本を読んだきっかけ
『服を買うなら、捨てなさい』を読もうと思ったきっかけは雑誌の『with』。
withといえば、25歳くらいのOLさん向けの雑誌というイメージですよね。
けれど、最近のwithは、パーソナルカラー診断・骨格診断の特集があったり、何を着ていいか迷っている人が自分なりのオシャレを探すための方法が書いてあり、30代の私でも面白く読んでいます。
今月号の特集は、失敗しない服の買い方でした。
これまた、参考になりそうだわー。と読み始めたのですが、
”『無駄買い』と『買い物上手』の分かれ道!”というページの、『服を買うなら、捨てなさい』の著者の地曳いく子さんが読者のお悩みをぶった切るというコーナーにググッと引き込まれました。
ついつい服を買ってしまって着ない服がたくさん…。という読者の悩みには、
そういう時は擬人化すれば簡単。
手持ちの服を付き合っている彼だとして、本当に満足していたら新しく出会ったオトコとお茶行ったりライン交換したりする?しないでしょ?
ということは、手持ちの服にどこか納得いってない部分があるのよ。
と、ズバッと回答。
このページを見て、この人が書く本は読んでみたいかも!
と思ったのがきっかけです。
日本の女子はバリエーションの呪いにかけられている
『服を買うなら、捨てなさい』では、1冊を通して、
流行やトレンドとは別に、「自分が本当に好きなスタイル」を見つけて少数先鋭主義でいきましょう
ということを伝えています。
その中でも、私がハッとしたのが、
日本の女子にかけられた「バリエーションの呪い」というチャプター。
- セレブやインスタグラマーなどのファッショニスタによる毎日違うコーデ写真
- ファッション誌の”1ヵ月コーデ”など、イベントにあわせてさまざまなファッションを着こなす企画
これらは、よく見かける光景だし、私自身もオシャレとはこのようなものと思い込んでいました。
しかし、これらすべて、バリエーションの呪いだそう。
バリエーションの呪いとは、「女子は、毎日違う格好をしなければいけない」という、恐ろしく、根深く、理不尽な思い込みのことです。
考えてみてください。男性なら、毎日同じスーツでも誰もなんとも思わないはず。
なぜか女子だけが、極力同じ格好をしないように、毎朝、鏡の前で多大な苦労を強いられているのです。
あらためて言われると、確かにそのとおりですよね。
日常のリアルな場面では、毎日違うコーディネートを考える等、そこまでのバリエーションは必要ないです。
また、この”バリエーションの呪い”にかかった状態が恐ろしいのは、
バリエーションを増やそうとするあまり
ビミョーな服をワードローブに混ぜてしまう確率がUPする
ところです。
いつもと違う格好をしなきゃと思うあまり、
- 流行っているから
- 安かったから
- いつか着れると思うから
等の理由で、なんとなく買ったイマイチなアイテムを足してしまう…。
というやつです。
私は、心当たりが多すぎて胸が痛くなりました…。
このなんとなくのイマイチアイテムが増えると、ビミョーな格好をする日が出てきてしまい、全体的オシャレ度さえも下がってしまうということです。
いやー。たくさん服を買うほどオシャレと程遠くなってしまうとか、とってもコワイ話ですよね。
まとめ
私はこの本を読んで、新しく服を買っても、すぐにまた新しい服が欲しくなる理由が分かりました。
大人になればなるほど、厳選して、自分が100%満足する買い物をしないとオシャレにはなれないし、お金は出て行く一方という悲惨なことになります。
『服を買うなら、捨てなさい』は、そういう悲惨な未来が訪れないようにするための必読書だと思いました。
- いままでインスタ・雑誌を追いかけて服を買っていたけど違和感が出てきた人
- 自分のスタイルを見つけたくなった人
- ”年齢を重ねてもオシャレな人”でいたい人
これらの人には、特におすすめできる良い本ですよ!
では、またー☆